ごあいさつ

ようこそお越し下さいました。
このページは、アリアメンバーが最新の業界情報についてアップロードしております。
経済情勢や基準等が目まぐるしく変化する昨今、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
なお、文中の意見に係る部分は各メンバーの私見であり、法人の見解とは関係がありません。

108 再生可能エネルギー特別措置法に基づく固定価格買取制度について

本年、7月1日に再生可能エネルギー特別措置法に基づく固定価格買取制度がスタートし、約3ヶ月が経過した。各種の節税メリットにより、投資が盛んなようで、太陽光発電が認定件数全体の99%を占める状況となっている。

平成24年度の太陽光発電の現状の買取価格・期間は以下のとおりである。
買取価格・期間は、年度毎に経済産業省傘下の調達価格等算定委員会の意見を聴き、見直しが行われる。
なお、一度売電がスタートした場合、買取価格・期間は当初の特定契約の内容で『固定』される仕組みになっている。

太陽光 10kW以上 10kW未満 10kW未満
(ダブル発電)
調達価格 42円(40円+税) 内税42円 内税34円
調達期間 20年間 10年間 10年間

ここで、太陽光発電設備から生じる売電収入の消費税の課税関係が気になるが、事業者による太陽光発電設備から生じる売電収入は、資産の譲渡等となり、課税売上に該当するようである。
10kW以上の場合、収入は40円で固定されるが、別途消費税がかかる計算になる。
10kW未満の場合、内税であるため、事業者に該当すると手取り収入にも影響する。
投資の際は将来的な消費税の税率変更(増税)リスクも考慮する必要があるようである。

107 企業結合ステップ2の検討

平成24年8月23日、企業会計基準委員会(ASBJ)は、企業結合ステップ2の検討を行った。
企業結合ステップ2では、平成20年12月に改正が行われたステップ1(持分プーリング法の廃止)以外ののれんの非償却などが議論されている。

今回は、支配の喪失の取扱いに関して検討の方向性が示された。
支配の喪失を契機に投資の性質が変わるという観点で、子会社から関連会社になった(支配を喪失した)場合についても、平成20年12月に改正された段階取得との整合性から、残存投資部分について損益を認識することなどが提案された。
しかしながら、我が国の会計基準では、子会社から関連会社になる場合においては、投資が継続していると考えており、残存部分について損益を認識する処理は実態に合っていないとの意見もある。

子会社から関連会社になった場合に、投資の性質が変わるとみるのか、投資は継続されているとみるのか、今後の議論に注目である。