069 企業ディスクロージャーとSR
東証は2月3日、「ディスクロージャー表彰」を公表した。受賞企業が行った、法定開示に限定されない任意開示等が評価されたものである。どの企業も、内容はさることながら、視覚に訴える開示方法が非常に分かりやすく、表彰も納得できる。CSR(企業の社会的責任)などの、法定開示では求められていない内容も、任意開示の特徴的な点だ。
ところで、CSRについては昨年、国際規格のISO26000が発行された。これは、日本規格協会のISO/SR国内委員会によれば、手引き(ガイダンス)規格となっており(認証規格ではない)、現在のところ、上記表彰企業であっても同規格に沿った活動を示している例は少ない。また、この規格では社会的責任は企業のみが負うものではないということで、CSRに代えてSR(社会的責任)として解説されている。
ディスクロージャーを語る上で、今後ISO26000が話題にのぼる機会は増えてくると思われるが、認証規格でない同規格が企業に受け入れられるかどうか、注目していきたい。