073 企業財務会計士の創設が白紙に
金融庁は4月1日、公認会計士法改正等の国会提出を公表し、公認会計士の下位資格である企業財務会計士が創設されることがほぼ確定的と見られていた。ところが今般、同改正案は野党の反対に遭い、今国会では成立しない見込みとなった。
新資格の創設には、その必要性や検討過程を疑問視する意見もあり、議論を尽くしたうえでの法案提出ではなかったと言えるだろう。しかし、未就職者や待機合格者(試験には合格したが、公認会計士としてまだ登録されていない者)の問題は重大であり、今後も議論は継続される見込みである。
難関の試験に合格した優秀な人材を有効活用できないことは、当事者の損失にとどまらず、国にとっても損失である。今年1年かけて、より良い改正案が纏められることを期待したい。