130 平成24年度有価証券報告書レビューの実施結果
金融庁は、平成25年9月6日に平成24年度有価証券報告書のレビュー実施結果を公表した。
無形固定資産(のれん含む)や投資有価証券(ファンド含む)の評価の他、関連当事者取引(役員に対する貸付を含む)が「重点テーマ」として審査されたが、一部の会社で、のれんの計上・減損損失等に関する不明瞭な記載や、関連当事者取引に関する記載漏れ等、適切な開示がなされていない事例があったようである。
関連当事者取引では役員に対する貸付も審査対象になったようであるが、当該取引の概要のほか、貸付がある場合の回収可能性の判断方法及びその根拠など、少し踏み込んだ質問が行われたようである。
金融庁は関連当事者との取引の開示に関しては、関連当事者の範囲を網羅的に把握し、取引の内容等の必要な事項を正確に記載する必要がある点を留意点として挙げている。