016 ASBJ企業結合プロジェクトの進捗状況について
ASBJの企業結合プロジェクト(ステップ2)の結論が見えてきた。
第202回企業会計基準委員会(平成22年5月28日開催)では、次
のような方向性が示されている。
現行基準からの変更が予定されているのは、次のようなものである。
・少数株主持分の名称が「非支配持分」へ変更
・全部のれん方式の選択適用が可能に(現在は購入のれん方式
のみ。全部のれん方式では、非支配持分に係るのれんも認識)
・条件付対価の認識(現在は認識しない)
・取得関連費の費用処理(現在は取得原価へ含む)
・暫定的な会計処理の修正は遡及修正へ(現在は修正した期の
損益処理)
なお、偶発負債及び企業結合に係る特定勘定については、結論
が持ち越されている。
今後は、年内に公開草案と改訂基準の公表が予定されている。
日本では改訂基準が今年4月に適用されたばかりであるが、再度
大幅に改訂されることがほぼ確実である。
早めの対応策としてはIFRSの理解であろう。企業結合基準に限
らず、大幅な変更が見込まれる基準については、先にIFRSを学ん
だほうが日本基準の改訂への対応も早く、効率的ではないだろうか。