025 非上場会社の会計基準に関する懇談会の検討結果(概要)公表
平成22年7月30日、企業会計基準委員会は非上場会社の会計
基準に関する懇談会の検討結果(概要)を公表した。日本の会計基
準の国際化を進めるにあたって、非上場会社への影響を極力抑え
るなどの意見を踏まえて、非上場会社の会計基準を幅広く検討す
ることが主な趣旨となっている。
その検討結果として、非上場会社を次のように分類したうえで会
計基準や指針を適用していくことになる。
①金融商品取引法の対象となる非上場会社…従来通り上場会社
と同様の会計基準を適用
②金融商品取引法適用会社以外の会社法上の大会社…上場会
社の会計基準を基礎に、一定の会計処理及び開示の簡略化を検討
③会社法上の大会社以外の会社…一定の区分を設け、その区分
に該当するものは中小指針とは別に新たな会計指針を作成
非上場会社では一般的に上場会社に比べて利害関係者が少ない
と予想され、会計基準の適用のためのコストがベネフィットを上回る
という状況になりかねない。そのような状況を回避するために企業規
模や状況に見合った会計基準や指針の設定が行われることで、中
小・非上場企業の経営者が難しい会計基準ばかりに集中するので
はなく企業経営に集中することができ、ひいては経済発展に寄与し
ていくのではないかと考える。