2011.07.06 (IFRS新着情報) IFRS導入についての見直し議論
2011年6月30日、金融庁は企業会計審議会を開き、国際会計基準(IFRS)導入についての見直し議論を始めました。今回の企業会計審議会では、以下のようなIFRS適用までの準備期間、適用範囲、適用手法が議論の的となりました。
①IFRS適用までの準備期間:少なくとも3年以上とされていましたが、今回の見直しにより、5~7年程度延長することを提案
②IFRSの適用範囲:日本のすべての上場企業に対して適用される見通しでしたが、審議会ではグローバルに活動する企業に限定すべきという提案
③IFRSの適用手法:IFRSを全面的に適用するのではなく、日本基準にIFRSを取りこんでいく手法の提案
今回の企業会計審議会により、IFRS適用に向けての足取りはゆっくりになったものの、HOYAや日本電波工業などIFRSを積極的に適用している企業も実際に存在しています。準備期間が延びたことにより、IFRSを積極的に適用しようとする企業、徐々にIFRSを適用していこうとする企業、強制適用直前までIFRSの適用を行わない企業にはっきりと分かれることが予想されるため、海外の投資家にとっては日本企業の財務内容の比較がより難しくなることが考えられます。
以上