2012.01.10 (IFRS新着情報) アジェンダ協議2011に対するASBJのコメント
ASBJはIASBの活動計画である「アジェンダ協議2011」について、11月30日まで意見を募集し、IASBへコメントを提出しました。提出されたコメントは、以下の6項目についての基準の改正を求めるものでした。
①OCIとリサイクリング
②公正価値測定の適用範囲
③開発費の資産計上
④のれんの非償却
⑤固定資産の減損の戻入れ
⑥機能通貨の改善
これらのうち、③開発費の資産計上と④のれんの非償却については、企業にとってもとりわけインパクトが大きい項目となります。
IFRSにおいて、開発費は資産計上する要件を満たせば、無形資産として計上する必要があるとされており、のれんについては償却することを求めていません。
今回ASBJは、日本では米国会計基準と同様に、開発費を費用計上することが適切であるという考え方に基づき、開発費の資産計上に関する基準の改正を求めるコメントをIASBへ提出しました。
また、のれんについては、現行上、一定期間に渡って償却するのみならず、のれん価値の減損も行っているため、のれんの非償却に関する基準の改正も求めています。
上記の2つの項目だけでなく、他の項目についても基準の改正が検討されることで、日本のIFRS導入をよりスムーズにしようという狙いがあるかと思います。今後の動向に注目が必要です。
以上