2012.02.27 IFRS新着情報 金融庁、IFRSの海外調査結果を報告
2012年2月17日、金融庁は企業会計審議会総会と企画調整部会の合同会議を開催しました。そのなかで、2011年11月から12月にかけて実施された海外調査(IFRS導入国の実情把握、現地視察)の結果が報告されましたので紹介します。
調査対象 | 連結 | 個別 | 備考 |
欧州(注2) | IFRS | 自国基準 | |
米国 | 自国基準 | 自国基準 | 外国企業はIFRS任意適用が可能 |
カナダ | IFRS | 自国基準 | |
中国 | 中国基準 | 中国基準 | IFRSをベースに削除・変更等の修正あり |
韓国 | K-IFRS | K-IFRS | 韓国採択国際会計基準(IFRSを逐語翻訳し、制定) |
(注1)連結・個別の財務報告の基準は基本的に上場企業を対象にしています。
(注2)フランス、ドイツ、EFRAG
中国・韓国というアジア経済だけでなく世界経済をもリードしつつある国の企業がIFRS導入を推進し、財務報告という面においても世界に引けを取らない状況にあると思います。
一方、日本では2010年3月31日以後終了する事業年度からIFRSの早期適用が可能となっており、日本電波工業㈱をはじめ4社が適用し、IFRS導入準備のため決算期変更を行う企業も増えつつあります。しかし、まだ世界と足並みをそろえたと言い切れる状況ではないと思います。
今後、このような調査結果も参考にしつつ、現状の財務報告にとらわれるだけでなく、日本の将来を見据えた対応が行われていくことを期待します。
以上